ICL手術を受けるのはやめた方がいい？危ない？ICLをおすすめしない理由とは

2024年8月21日 2024年9月11日

ICLは「Implantable Contact Lens」(挿入可能なコンタクトレンズ)の略で、眼内コンタクトレンズとも呼ばれます。
目の中にレンズを挿入することで屈折異常を矯正することが可能で、短時間で完了する低侵襲手術であり、安全性の高さも国内外で認められています。

しかしインターネット上では「ICL手術はやめておいた方がいい」「ICL手術は危ない」などネガティブなワードも目にしますよね。

そこで今回は、ICL手術を受けるのはやめた方がいいのか、ICL手術の危険性やおすすめしないと言われている理由についてご紹介したいと思います。

この記事でわかること

ICL手術を受けるのはやめた方がいいのか
ICL手術の危険性について
ICL手術をおすすめしない理由

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注目度の高い屈折矯正手術「ICL手術」は危ない？

ICL手術は生体適合性の高い人工のレンズを眼内の虹彩の後ろに挿入することで屈折力を変化させ、近視をはじめとする屈折異常を矯正して視力を回復させる手術です。

メガネやコンタクトレンズのように日々のケアやメンテナンスは不要であり、異物感もなく、裸眼で快適に過ごせるようになります。

ICL手術はレーシックと異なり角膜を削らないため、取り外すことも可能であり、近視の戻りが少ない、見え方が良好であるといった様々なメリットがあります。

ICL手術は2010年に厚生労働省の認可を得ました。
安全性の高い屈折矯正手術であるとして注目を集めており、現在国内でも症例数が増えています。

国内外で研究・改良が進められており、合併症のリスクを軽減するためレンズも進化しています。
切開創は3m程度とごくわずかであり、短時間で手術が完了するため、患者さんや目への負担が少ない手術である点も魅力です。

しかし、手術である以上リスクは0ではありません。
感染症や合併症を発症するリスクもあり、そういった点を「危ない」と懸念する方もいらっしゃると思います。

リスクは0ではないものの、現時点でICL手術による失明の報告はないとされています。

また、ICL手術のガイドラインには合併症の記載がいくつかあり、例えば、眼内炎などの感染症や白内障、緑内障など目の病気になる可能性が挙げられていますが、術後の感染症についてはこれまでの調査で6000眼に1例ほどであると報告されています。

このようにICL手術は学会からの報告でも低リスクだと言われていますが、感染症や合併症になるリスクは存在するという点は理解しておく必要があります。

術後の合併症は稀ではあるものの、程度によっては失明につながる危険性もあるため、万一の際は早期の受診・治療が必要になります。

感染症が起きないよう、手術前後は抗菌薬の点眼をしたり、術中も念入りに消毒を行います。
切開創は3ミリ程度と極めて小さいものの、目に傷がある大変デリケートな状態になりますので、術後の日常生活にも制限があります。
ご自身の目の安全のためにも医師の指示を必ず守るようにしてください。

魅力的な側面が多いICL手術ですが、メリットだけでなく、こうしたデメリットやリスクについても理解した上で手術に臨むようにしましょう。

ICL手術をおすすめしない理由は？

前述したようにICL手術は安全性が高く、リスクは存在するものの、感染症などの報告も少なく、失明に至っては現在報告はありません。
手術時間も短く、切開創はごくわずかであり、患者さんへの負担が少ない低侵襲手術です。

また、長期的にコンタクトレンズを使い続けるよりもコストパフォーマンスが良く、経済的な面でもICL手術はおすすめできます。

しかし、以下のような方にはICL手術をおすすめできません。

老眼や白内障が生じ始める可能性の高いミドルエイジ以上の方（40代以上）
メガネやコンタクトレンズの使用に不便を感じていない人

また、そもそもICL手術を受けることができない人もいます。

ICL手術には適応条件があり、以下に該当する方は適応外となり手術を受けることができません。

18歳未満の方
前房深度が2.8mm未満の方
視力の変化が大きい方
妊娠中、授乳中の方
目の病気や全身疾患など持病がある方
角膜が特殊な形状をしている方
そのほか医師が適応外と判断した方

上記に該当する方はICL手術を受けることができませんので、その他の屈折矯正治療を検討しましょう。

また、適応条件に合致していても、中にはICL手術ではなくレーシックなど他の屈折矯正治療が合う方もいます。
目の状態や一人一人のライフスタイルによっても最適な治療方法が異なりますので、そういった意味で一概にICL手術だけをおすすめすることはありません。

「ICL手術が危ないから」といったネガティブな理由でおすすめしないわけではないと理解していただけたかと思います。

その他の屈折矯正治療については以下の記事で詳しくご紹介していますので、こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
↓↓↓↓
＊記事リンク

まとめ

今回は、ICL手術を受けるのはやめた方がいいのか、ICL手術の危険性やおすすめしないと言われる理由についてお話ししました。
ICL手術は短時間で完了し、ごくわずかな切開創で目への負担も少ない手術ですが、感染症や合併症のリスクも存在します。
そういった危険性についても理解をした上で手術を受ける必要があります。

リスクについての理解を深めておくことは決してネガティブなことではなく、万一の際に迅速で最適な治療を受けることにつながります。
医師の説明をしっかりと聞き、術後の制限などの指示を守って過ごすようにしてください。

また、手術を受けて終わりではなく、定期的に通院することで目の状態を健康に保てるよう心がけましょう。

ICL手術の流れや費用についてより詳しく知りたい方はぜひ以下の記事もご一読くださいね。
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