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ICL手術に公的医療保険は適用されない?医療費控除は受けられる?高額療養費制度は?

眼鏡やコンタクトレンズの煩わしさから解放され、裸眼で快適な生活を送ることが可能となるICL手術。
メンテナンス不要で半永久的に良好な見え方を維持することが期待できるICL手術は、長い目で見ればコストパフォーマンスが高くオススメですが、手術費用は決して安くはありません。

「ICL手術を受けたいけれど手術代が高い」と、費用面で躊躇されている方も中にはいらっしゃると思います。

今回は、ICL手術費用の負担を少しでも軽減するために知っておきたい「医療費控除」について解説します。
また、あわせて「公的医療保険が適用となるのか」「高額療養費制度は対象となるのか」といった疑問にもお答えしたいと思います。

この記事でわかること

  • ICL手術に医療保険は適用されるのか
  • ICL手術で医療費控除は受けられるのか
  • ICL手術は高額療養費制度の対象なのか

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ICL手術に公的医療保険は適用される?

icl手術 医療費控除

ICL手術は公的医療保険の適用対象外であり、全額自己負担の自由診療となります。

公的医療保険は適用されませんが、民間の生命保険や医療保険では手術給付金の対象となる場合があります。

ICL手術が手術給付金の対象となるかは加入されている保険会社や契約内容によって異なりますが、手術給付金の対象であった場合、相場として3万円から10万円程度の手術給付金が支給される可能性があります。

民間の生命保険や医療保険に加入されている方は、ICL手術が給付金の対象かどうか、また、どれくらいの金額が支給されるかなど、加入している保険会社へ問い合わせてみてください。

手術給付金を受け取ることができればICL手術費用の一部として補填することができ、手術費用の負担軽減になるので、手術前に確認しておくと良いでしょう。

保険会社に問い合わせる際には「有水晶体眼内レンズ挿入術」というICL手術の正式名称もあわせて伝えるとスムーズです。

ICL手術は医療費控除の対象になる?

icl手術 医療費控除

ICL手術は先ほどご説明した通り、公的医療保険の適用外であり、全額自己負担の自由診療となりますが、医療費控除の対象です。

医療費控除は保険診療だけでなく自由診療も対象であり、医療費控除の対象になるかどうかの基準は「医師の診療または治療を受けて支払ったものかどうか」であるため、ICL手術は対象となります。

医療費控除とは、1年間の所得を算定する際、支払った医療費を差し引くことで課税対象となる所得金額を減らすことができる制度です。

1月から12月までの1年間に本人と家族(※)が支払った医療費が10万円以上を超える場合、確定申告をすれば税金の還付を受けることができます。

※本人と生計を一にする配偶者その他の親族

ICL手術の費用は安いクリニックでも40万円以上はかかります。
それだけで医療費控除の申請ラインである10万円を超えることになりますので、ICL手術を受ける場合は医療費控除を申請することをおすすめします。

医療費控除の申請には領収書が必要になります。
ICL手術の領収書も必ず受け取り、申請まで大切に保管しておきましょう。
医療機関で発行される領収書は再発行ができません。
万一領収書を紛失してしまった場合は「領収証明書」を発行してもらう必要があります。

医療費控除の計算方法

医療費控除は1月から12月までの1年間に本人または家族が支払った医療費が10万円以上を超える場合、確定申告をすれば税金の還付を受けることができる制度で、医療費控除額の上限は200万円となっています。

10万円を超えた分の医療費が全額還付されるわけではなく、以下のような計算によって受け取れる還付金額が決まります。

民間の保険会社から手術給付金などが補填されない場合は、ICL手術費用から10万円もしくは所得総額の5%(所得総額が200万円未満の場合) を差し引いた分が医療費控除額となります。

1年間に支払った医療費 – 10万円 or 所得総額の5% (所得総額が200万円未満の場合) = 医療費控除額 (上限200万円)

例えば両眼乱視なしで60万円のICL手術を受けた場合、600,000円から100,000円を差し引いた500,000円がICL手術の医療費控除金額となります。(※)

民間の保険会社から手術給付金などがおりた場合は、ICL手術費用から手術給付金を引いた上で10万円もしくは所得総額の5%(所得総額が200万円未満の場合) を差し引いた分が医療費控除額となります。

1年間に支払った医療費 – 手術給付金額 – 10万円 or 所得総額の5% (所得総額が200万円未満の場合) = 医療費控除額 (上限200万円)

例えば両眼乱視なしで60万円のICL手術を受け、保険会社から5万円の手術給付金がおりた場合、600,000円から50,000円と100,000円を差し引いた450,000円がICL手術の医療費控除金額となります。(※)

※いずれも所得総額が200万円を超えている場合の計算例です。所得総額が200万円未満の場合は医療費控除金額が異なります。

少しでも手術費用の負担を軽減したいのであれば、手術を受けた際の領収書を保管しておき、確定申告をして医療費控除を申請することをおすすめします。

医療費控除の申請方法

医療費控除は年末調整で対応できない控除であるため、自身で確定申告を行う必要があります。

会社員など給与所得者の方は確定申告の経験がない方も多いかと思いますが、医療費控除を受けたい場合は個人で確定申告を行いましょう。

確定申告とは税務署に1年間の所得を申告し、所得に対する納税額を算出する、納税のための手続きです。「確定申告書」を住民票のある地域の税務署に提出します。
この確定申告書と共に「医療費控除の明細書」を添付することでICL手術費用をはじめとする医療費控除を受けることができます。

例年の確定申告の期間は翌年2月16日から3月15日となっています。

万一医療費控除を受け忘れてしまった場合でも、領収書があれば5年間さかのぼって還付申告をすることができます。

確定申告と聞くと「大変そう」「面倒くさそう」というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、近年はフリーランスだけでなく会社員もふるさと納税や医療費控除などを受ける方が増えてきており、確定申告が身近なものになりつつあります。

確定申告は慣れてしまえば難しいものではありませんので、確定申告のソフトやアプリなどを活用しながら作成してみてくださいね。

ICL手術は高額療養費制度の対象外

icl手術 医療費控除

ICL手術は高額療養費制度の対象ではありません。

高額療養費制度とは、1ヶ月に支払う医療費が月の上限額を超えた場合、自己負担限度額を超えた分の払い戻しを後から受けられる制度です。
医療費の負担が大きくなり過ぎないようにするために設けられている制度で、上限額は被保険者の年齢や所得区分によって異なります。

高額療養費制度は公的医療保険の対象となる医療費にのみ適用される制度であり、自費診療であるICL手術には適用されませんのでご注意ください。

ICL手術の費用相場

ICL手術の全国的な費用相場は60〜70万円前後です。
大手のクリニックなど低価格を売りにしているところで40〜50万円ほど、高いクリニックでは80〜100万円以上することもあります。

ICL手術は原価が高い手術です。医療機器に加え、レンズ代などのコストがかなり大きいため、手術費用も高額になってしまうのです。

ICL手術は保険適用外の自由診療となりますが、自由診療の場合、クリニックが独自で価格を決めることができるため、クリニックによって手術費用に大きく差があります。
そのため手術を受けるクリニックを選ぶ際は技術や実績、保証内容を重視するのはもちろんのこと、費用面でもしっかりと比較検討することをオススメします。

また、月ごとの支払金額を低く抑えたい場合は分割払いやメディカルローンなどを利用すると良いでしょう。
分割回数によっては分割手数料がかからずに済む場合もあります。

クレジットカードやメディカルローンによる分割払いだけでなく、現金とクレジットカード、現金とメディカルローンなど支払い方法を併用できるクリニックもあるため、どのような支払い方法に対応しているかもあらかじめ調べておくと安心です。

まとめ

ICL手術は公的医療保険の適用対象外ですが、民間の保険は手術給付金の対象となる場合があります。まずはご自身の加入している保険会社に一度問い合わせてみてくださいね。

また、ICL手術は医療費控除の対象となります。
医療費控除を受けるためには確定申告を行う必要がありますが、手術費用の負担軽減につながりますので、ぜひ今回の記事を参考に確定申告、医療費控除の申請を行ってみてください。手続きの際に必要となるため、ICL手術の領収書は大切に保管しておきましょう。

手術を受ける前に、ICL手術の流れやメリット・デメリット、レーシックとの違いなどについても知っておきたいという方は、以下の記事もぜひチェックしてみてくださいね。
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