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ICL手術によって白内障になるリスクは?将来白内障になった場合はどうなる?

ICL手術は水晶体の近くにレンズを挿入するため、水晶体に接触するリスクが少なからずあり「ICL手術を受けることによって白内障になる可能性があるのでは」と不安がある方もいると思います。

また、「将来白内障になったらまたメガネやコンタクトレンズが必要な生活に戻ってしまうの?」「ICLレンズが入っているけど白内障手術は受けられるの?」と心配な方もいるでしょう。

そこで今回は、ICL手術によって白内障になるリスクはあるのか、また、ICL手術を受けたのち、将来白内障になった場合はどのような対応になるのか、について詳しく解説したいと思います。

この記事でわかること

  • ICL手術によって白内障になるリスク
  • 将来白内障になった場合はどうしたらいいのか
  • 白内障の場合でもICL手術を受けられるのか

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ICL手術によって白内障になるリスクは?

icl 白内障 リスク

ICL手術は、虹彩の後ろ=虹彩と水晶体の間に眼内レンズを挿入します。
水晶体のすぐ近くにレンズを挿入することになるため、何らかの理由でレンズが水晶体に強く接触した場合は白内障になってしまうリスクがあります。

ICL手術を受けることによって白内障になる確率は1.5%程度とごくわずかとされていますが、手術である以上、リスクがゼロではないということは理解しておきましょう。

白内障になった場合でもその程度は様々であり、視力に影響が出たり手術による治療が必要となる可能性は低いため、ICL手術を受けたために治療が必要な程度の白内障になる確率はごく稀と言えます。

適応範囲が広いICL手術の患者さんには、強度近視の方も多くいらっしゃいます。
強度近視の場合、一般的に白内障の発生時期が早いため、ICL手術との因果関係は不明とされています。

また、日本におけるICL手術の適用年齢は45歳以下とされていますが、その中でも高年齢の患者さんの場合の白内障発生率が高くなっています。
そもそも年齢が上がるにつれて白内障の発生率はより高くなるため、こちらについてもICL手術との因果関係は不明となっています。

万一ICL手術の合併症として白内障が起きてしまった場合、軽微な場合は経過観察を行うケースが多いです。
著しい視力低下をきたす場合は、水晶体を摘出して眼内レンズを挿入する、すなわち白内障手術を追加で行うことになります。

手術を受ける以上、リスクは少なからずありますので、白内障手術にも精通している医師がいるクリニックや、再手術の無料保証があるクリニックを選ぶと安心です。
また、衛生面に配慮するなど感染症対策にも力を入れているかどうかチェックしておくといいでしょう。

ICL手術で後悔しないために │ 信頼できる眼科・クリニックの選び方のポイントを眼科医が徹底解説

ホールICLが誕生し白内障リスクが大幅に改善された

従来のICLレンズは、目の中を循環する「房水」の流れを妨げてしまうというデメリットがありました。
房水の流れを妨げてしまうことで目の中で代謝異常が発生し、水晶体が濁り白内障になったり、眼圧が高くなって緑内障になるなど合併症に繋がるリスクがありました。

ICLレンズは世界的に研究が進められており、年々改良されています。

現在はレンズの真ん中に房水が流れるための穴が空いている「ホールICL」が開発されたことで白内障などの合併症リスクが大幅に改善されました。

icl 白内障 リスク

ホールICLはレンズの中央1箇所、周辺部4箇所に穴を設けることによって房水の循環を維持し、白内障や緑内障の発生を抑制しています。

ICL手術を受けたけど、将来白内障になった場合はどうなる?

icl 白内障 リスク

白内障の主な原因は加齢によるものです。
年齢を重ねることで白内障になるリスクは高まり、将来的には誰でも白内障になり得ます。

近視の場合は白内障の発生時期が早いとされているため、ICL手術を検討している近視の方は特に心配になりますよね。
また、先ほどもご説明したように、特に強度近視の方はより早い時期に白内障になる可能性があります。

ICL手術を受け、将来的に白内障になった場合、白内障手術を行うためにICLレンズを取り出すことになります。
レンズを取り出すと再び近視の状態に戻りますが、白内障手術で使用するレンズを「多焦点眼内レンズ」にすれば白内障を治すと同時に屈折異常を改善することができます。

将来白内障になったからといって、せっかくICL手術を受けたのにまたメガネやコンタクトレンズを使う生活に戻ってしまう、というわけでは必ずしもないので安心してください。

白内障になっていてもICL手術は受けられる?

ICL手術は、白内障を含む目の病気のある方は受けられません。
軽度の白内障であれば水晶体を残したまま屈折異常だけを矯正するICL手術を受けられるケースもありますが、基本的に白内障を発症している場合、ICL手術だけを受けても視力の回復は見込めません。

白内障をお持ちの場合は、まず白内障手術を受ける必要があります。
白く濁った水晶体を取り除き、水晶体の代わりに挿入するレンズを「多焦点眼内レンズ」にすることで、白内障と同時に近視などの屈折異常を改善することが可能です。

白内障手術で水晶体を取り除くとピント調整機能が失われることになりますが、多焦点眼内レンズは2箇所以上の距離にピントを合わせることが可能なレンズであるため、メガネやコンタクトレンズを使用しない生活が可能になります。

多焦点眼内レンズの特性や、単焦点眼内レンズとの違いについては以下の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はこちらもぜひご一読ください。

*記事リンク

まとめ

今回は、ICL手術によって白内障になるリスクはあるのか、また、ICL手術を受けたのち、将来的に白内障になった場合はどのように対処するのかについて解説いたしました。
ICL手術によって白内障になることは基本的にはありませんが、手術である以上リスクはゼロではありません。手術を受ける前にリスクについてもしっかりと理解しておきましょう。

また、将来白内障になってしまった場合にはICLレンズを取り出すことになりますが、手術の際に多焦点眼内レンズを入れることで見え方を維持できると期待できます。
白内障は年齢を重ねれば誰しもがなり得ますので、近視の方は特に白内障についても理解を深めておくと良いでしょう。

ICL手術と白内障手術の違いについては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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*記事リンク

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