レーシック手術は、近視や乱視などの屈折異常を矯正するための視力回復手術として広く知られています。
実績も豊富であり、昔と比べて費用相場も落ち着いてきているため、手術を検討されている方も多いでしょう。
しかし、すべての人がレーシック手術を受けられるわけではありません。
角膜の状態や目の疾患の有無、全身の健康状態などによって不適応と判断されるケースもあります。
本記事では、レーシック手術を受ける前に知っておきたい「手術を受けられない人の条件」について、詳しく解説していきます。
この記事でわかること
- レーシックの適応条件と手術を受けることができない理由
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レーシック手術を受けることができない人の条件
レーシック手術は以下のような方は受けることができない、もしくは医師による慎重な判断が必要となります。
①未成年(18歳未満)と高齢者
レーシック手術には年齢制限が存在します。
基本的には18歳以上の成人が手術の対象となります。
未成年者は視力がまだ安定していないと考えられるためです。
思春期にあたる10代は視力が変動する可能性が大きく、レーシック手術後に再度視力が低下するリスクがあります。
一方、上限年齢については明確には定義されていませんが、一般的には60〜65歳前後が目安とされています。
年齢が上がるにつれて目の健康状態の変化が大きくなるためです。
検査時や手術時点で視力が安定していても、手術後に老眼や白内障などの症状が現れることもあるため、リスクを避けるために医師が別の視力矯正方法を勧めることがあります。
②角膜が薄い、または形状に異常がある人
レーシック手術はレーザーで角膜を削って視力を矯正する手術です。
そのため、近視の度合いに対して角膜の厚みが十分あることが前提となります。
また、「円錐角膜」など角膜の形状に異常がある人も、レーシックの適応外になります。
進行性でない場合はICL手術など他の屈折矯正治療ができる可能性があるため、そちらが推奨されることがあります。
精密検査で角膜の状態を正確に把握し、医師による判断を仰ぎましょう。
③目の病気や全身疾患のある人
白内障や緑内障、網膜疾患などの目の病気や、糖尿病、膠原病などの全身疾患のある人はレーシックを受けられない場合があります。
目の病気や自己免疫疾患など全身に影響を及ぼす疾患がある場合、感染症のリスクが高まったり、術後の回復が遅れたりする可能性があるためです。
主治医と相談のうえ、眼科医と連携して適応の可否を判断します。
④強度近視の人
強度近視の場合、レーシック手術が受けられない可能性があります。
強度近視を矯正するには角膜を多く削る必要があるためです。
近視度数が-6.00Dを超える強度近視の場合、レーシック手術は慎重に適用することが推奨されており、-10.00D以上の強度近視の場合、レーシック手術は禁忌とされ、適応外となります。
強度近視の場合は、角膜を削る必要がないICL手術を推奨されることが多いです。
⑤妊娠中・授乳中の人
妊娠中や授乳中はホルモンバランスの影響で視力が不安定になりやすく、術後の回復や安定性にも影響を与える可能性があります。
そのため、妊娠中、授乳中の期間は手術を控えるのが一般的です。
また、同様の理由からホルモン系の薬を服用されている方も視力が安定しない可能性があるため、医師による慎重な判断が必要となります。
まとめ
今回は、レーシック手術を検討している方に知っておいていただきたい「レーシック手術を受けられない人の条件」について解説いたしました。
レーシック手術は入院不要の日帰り手術で良好な視力に回復できる優れた視力矯正手術ですが、すべての人が適応となるわけではありません。
角膜が薄い人や強度近視の人、円錐角膜など角膜の形状に異常がある人、妊娠中・授乳中の人、全身疾患を抱える人などは医師の判断により手術を受けられないことがあります。
大切なご自身の目の安全のためにも、信頼できる眼科でしっかりとした精密検査、丁寧なカウンセリングを受けた上で手術を受けるか検討しましょう。
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