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ICL手術のリスクを眼科医が解説!合併症や感染症は?目への負担や失明する可能性は?

国内外で累計200万件以上という豊富な手術実績があり、年々認知度も高まっているICL手術。
角膜を削らないICL手術は合併症の発生リスクがレーシックに比べて低いと言われていますが、それでもリスクはゼロではありません。

ICL手術をやってみたいと思っているものの「目の中にレンズを入れて本当に大丈夫なのか」「手術で失明したりしないのか」など不安な点もあるでしょう。

起こり得る合併症や手術のリスクについて正しく理解してから手術に臨む必要があります。

そこで今回は、ICL手術のリスクや副作用、目への負担や失明する可能性など、気になる疑問について眼科医が詳しく解説いたします。

この記事でわかること

  • ICL手術の合併症や感染症
  • ICL手術の目への負担
  • ICL手術で失明する可能性
  • 将来の病気のリスク

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ICL手術による合併症や感染症などのリスク

ICL手術は角膜を数ミリ切開し、目の中にレンズを挿入することで近視をはじめとする屈折異常を矯正する手術です。

角膜を削らないため、レーシックと比較して合併症や感染症等の発生リスクは低いと言われていますが、手術である以上、他の外科的手術と同様、術後の合併症や感染症のリスクは0とは言えません。

そこでここからは、ICL手術によって起こり得るリスクについてや、発生し得る合併症や感染症などについて解説いたします。

レンズが合わない

手術の前にカウンセリングや精密検査を入念に行った上で手術に臨みますが、稀に眼内に挿入したレンズの大きさや度数が合わないことや、期待していたような見え方にならないことがあります。

レンズの大きさが合っていないと目の圧力(眼圧)が上昇したり、乱視軸がずれることで乱視が生じるなどのリスクがあるため再手術が必要となります。

レンズがずれる(レンズ偏位)

レンズが前房(眼の中の最も手前のスペース)へ脱臼したり、ずれてしまうことがごく稀にあります。
この場合もレンズを元の位置に戻すための再手術が必要です。

ハロー・グレア

手術後、ハロー・グレアと呼ばれる合併症が生じることがあります。
ハロー・グレアは主に夜間に光がにじんで見えたり輪っかをかけたように見える現象です。
個人差がありますが、基本的には時間の経過とともに改善されます。

ハロー・グレアについてより詳しく知りたい方はこちらの記事もチェック

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ICL手術の合併症の一つ「ハロー・グレア」について眼科医が徹底解説!

眼内炎

ICL手術は細菌や真菌、ウイルスなどの感染によって目の中に重篤な炎症を起こす「眼内炎」のリスクがあります。

ICL手術による眼内炎の発生確率は世界的に見ても6000人に1人程度と言われており、白内障手術よりも確率が低いとされていますが、万一発症した場合は抗生剤や消炎剤を用いたり、眼内を薬で洗浄するなどして対応します。
症状の程度によってはレンズを取り出す手術が必要になる場合があります。

眼内炎では激しい痛み眩しさ充血のほか、急激な視力低下視野の欠損を感じます。
手術による場合、術後2、3日で発症するケースが多いですが、場合によっては術後半年から1年以上経ってから発症することもあります。

最悪の場合、失明に至ることもありますので、必ず医師の指示通りに定期検診を受け、少しでも違和感などを自覚した場合にはすぐに眼科を受診するようにしましょう。

結膜下出血

ICL手術では黒目と白目の境を切開してレンズを挿入するため、創口や白目の血管から出血するケースがあります。
白目に残った出血は術後1〜2週間ほどで自然に吸収されるため、手術の結果や目への影響はありません。

角膜浮腫

ICL手術後、一時的に角膜が浮腫(むくみ)を起こして濁ることがあります。
この場合は浮腫が改善されるまで視力が低下します。
大抵の場合、術後1週間程度で改善されます。

白内障

ICL手術は虹彩の後ろ側にレンズを挿入する手術であるため、1.5%と比較的低い確率ではあるものの、レンズが水晶体に接触するリスクがあります。
接触のダメージによって白内障が引き起こされることが稀にあります。
また、以前は眼内の水(房水)の流れを妨げてしまうことによって白内障が引き起こされるリスクもありましたが、眼内レンズの真ん中にごく小さな穴をあけたホールICLが開発されて以降はこちらについてはほとんど発生しなくなりました。

その他の合併症や感染症

ICL手術における発生確率は比較的低いとされているものの、可能性のある合併症・感染症として他にも以下のようなものが挙げられます。

結膜炎、前房出血、前房蓄膿、眼感染症、黄斑浮腫、瞳孔異常、瞳孔ブロック緑内障、
虹彩炎、硝子体脱出、角膜移植、角膜内皮減少、高眼圧 など

これらの合併症が生じた場合は追加で処置が必要になることがあります。

ICL手術の目への負担は?

ICL手術は角膜を削ることなく眼内にレンズを挿入することで視力を矯正します。
レンズを入れるために角膜を切開する必要がありますが、3mm程度の小さな切開創であるため、角膜を削って形状を変えることで視力を矯正するレーシックよりもICLの方が比較的安全性が高いです。

また、術後は基本的にレンズの交換やメンテナンスの必要がありませんので、再手術を繰り返すことなどによる目への負担もありません。

しかし裏を返せばレンズの交換や取り出しなどの再手術が重なると目への負担が大きいということになります。

そのため手術前にしっかりとカウンセリングを行い、術前検査など丁寧に行ってくれる信頼できる眼科を選ぶようにしましょう。

ICL手術による失明のリスクはあるの?

ICL手術による失明の危険性はほぼありませんが、他の外科的手術と同様、可能性が0とは断言できません。

目は非常にデリケートな器官ですので、先ほど述べたような感染症や合併症のリスクがあり、症状が重篤な場合には失明の可能性も出てきます。
医師の説明をしっかりと聞き、リスクについても理解した上で手術を受けましょう。

術後は医師の指示にしたがって点眼薬等を適切に使用し、術後の日常生活における注意事項を守ることが大切です。

カウンセリングや術前検査、適応検査が不十分である場合や、執刀医の技量不足、手術の環境によってもリスクが生じますので、手術を受ける眼科やクリニックは実績や医師の経歴などを確認の上、慎重に選ぶようにしてください。

ICL手術を受ける眼科・クリニックの選び方についてはこちらの記事で解説していますので、以下もぜひチェックしてくださいね。

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ICL手術で後悔しないために │ 信頼できる眼科・クリニックの選び方のポイントを眼科医が徹底解説

将来目の病気にかかるリスクは?

ICL手術で近視が矯正されたとしても、眼軸が伸びている近視眼球の状態であることには変わりありませんので、近視によって本来より早期に白内障が生じたり、緑内障黄斑変性症網膜剝離などに将来的に罹患するリスクは高いままです。

ICL手術を受けたからといって将来これらの病気にかかるリスクを避けられるというわけではありませんので、ICLの術後検診が終わった後も定期的に眼科を受診をするようにしましょう。

まとめ

今回は、ICL手術の合併症や感染症などのリスク、失明の可能性や将来かかる病気などについて解説いたしました。
ICL手術は合併症や感染症の発生リスクがレーシックなどと比べ低く安全性の高い手術ではあるものの、手術である以上可能性は0とは言い切れません。
リスクについてもきちんと理解をした上で手術を受けるようにしましょう。
また、これらのリスクも含めて丁寧に説明をしてくれる眼科・クリニックを選ぶようにしてくださいね。

ICL手術の流れやレーシックとの違いなど、もっと詳しくICLについて知りたいという方は、以下の記事に詳しく解説しておりますので、こちらもぜひチェックしてみてくださいね。

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